台風19号で浸水したリンゴの出荷自粛をJA長野グループなどが呼び掛け「衛生上の問題」

台風19号で千曲川の堤防が決壊して浸水被害を受けたリンゴについて、JA長野県グループなどは出荷を控えるよう呼び掛けている。一部報道で、農家がリンゴを洗浄して販売する動きが取り上げられたが、泥水が付着したリンゴは衛生上の問題があり、風評被害につながる恐れがあるためだ。
県園芸畜産課によると、泥水には大腸菌などが含まれる下水が混ざっている。そのため、生食や加工目的では、衛生面の安全を担保できないという。JAでも洗浄したリンゴの出荷は取り扱っていない。台風19号による農業被害の判明後、JA県グループには「被害を受けたリンゴを買い取りたい」という電話が多数寄せられたが、全て事情を説明した上で断ったという。
JAながの「長野平フルーツセンター」(長野市大町)には、台風上陸前に170トンのリンゴや梨が運ばれ、かごに詰めた状態で保管されていたが、約1・5メートルの浸水被害を受けた。一部は泥水につからなかったが、JA県グループは「安全な食品を届ける義務がある」として全て廃棄処分。持ち込まれた分は補償対象となる。【島袋太輔】