兵庫、大阪、愛知、岐阜4府県の公安委員会は15日までに、指定暴力団の山口組総本部(神戸市)や神戸山口組本部(同)など4府県にある事務所計19カ所について、暴力団対策法に基づく使用制限の本命令を出した。山口組総本部への本命令は初めて。期限は3カ月で延長も可能。
神戸市内で対立抗争事件が相次いだことから、計20カ所に仮命令が出されていた。そのうち、名古屋市内の3カ所は今月6日付、他の16カ所は15日付で本命令が出された。大阪市内の1カ所は退去したため、撤回された。
ほかに本命令の対象となったのは山口組の最大組織「弘道会」(名古屋市)や神戸山口組の中核組織「山健組」(神戸市)の事務所など。同法は使用制限となった施設について、組員が集合したり、連絡や凶器の保管などに使ったりすることを禁じ、違反すれば3年以下の懲役などの罰則がある。
神戸市内では4月以降、刃物による殺人未遂事件や山健組事務所前で組員2人が射殺された事件などが相次ぎ、警察当局は両暴力団による対立抗争と認定。緊急性を考慮し、10月中旬に仮命令を出して事務所の使用を制限した。その直後に出所した山口組のナンバー2、高山清司若頭(72)は山口組総本部に戻らず、山口組が毎年開催していた同月末のハロウィーンでの菓子配りも見送られるなど、一定の効果が出ている。
神戸市灘区の山口組総本部では15日、防弾チョッキを身に着けた警察官が報道陣の一人一人の身元を確認し、警戒に当たった。車で来た組関係者に本命令について説明し、複数の出入り口に「使用制限」と書かれた標章を張り付けた。