奈良県橿原市の喜多酒造と台湾・香港向けの訪日観光情報サイトを運営している「ジーリーメディアグループ」(東京)が、台湾限定販売の純米吟醸酒「これあらた(維新)」を開発した。現地の人が好むフルーティーな味に仕上げ、12月1日から発売する。奈良に関心を持ってもらい、観光誘客にもつなげる狙い。
乳酸菌を使って水を酸性化させる水(みずもと)仕込みと呼ばれる伝統技法を用い、乳酸菌は清酒発祥の地の正暦寺(奈良市)から分離されたものを使用。着手から1年がかりで720ミリリットル入り約2000本を完成させた。日本円で1本約6700円程度。喜多酒造で杜氏(とうじ)も務める喜多整(ひとし)社長は19日に記者会見し、「伝統と現代の技法を融合した。ふくよかで、うまみや辛さもある」と話した。
ジーリーメディアグループの吉田皓一社長は県内出身。台湾では今年、日本酒の関税が40%から20%に引き下げられたことも商機といい、「まずはワイングラスで飲んで日本酒に親しんでもらい、日本への観光につながれば」と期待を語った。
【藤原弘】