駅前道路を車両通行止めにして、くつろぎや遊びの空間にする社会実験「アルコミチ」が21日、静岡県沼津市のJR沼津駅北口前の車道で始まった。昨年11月に続き2回目だが、昨年と場所を変えた。今後のまちづくりの参考にする。24日まで。
人工芝を約50メートルにわたって敷き、一角は机と椅子を置いてくつろぎの空間に。別の一角にはバスケットゴールやミニサッカーゴールを設けた。親に連れられて訪れた小さな子供らがボールを追って無心に走り回っていた。
現場の道路は沼津駅周辺鉄道高架事業で片側2車線の幹線道路になる予定だが、順調に進んでも完成は15~20年後で、それまでは行き止まり。「まちなかに居場所がないが、北口前の道路は無意味にだだっ広い」という高校生の声を受け、暫定的活用ができないかと市が社会実験の舞台に選んだ。
新屋千樹(かずしげ)副市長は「沼津市は、車より人中心の公共空間づくりに取り組んでいる。将来的には駅の周りは歩行者に開放したいと考えている」と説明した。【石川宏】