滋賀「飛び出し坊や」相次ぎ盗まれる 地元中学生が製作の6枚

滋賀県が発祥とされる交通事故防止看板「飛び出し坊や」が、同県近江八幡市で相次いで盗まれている。いずれも地元の中学生が製作し、今月に入って設置されたオリジナル版で、21日現在で全27枚のうち6枚がなくなっている。地元の住民は「せっかく子どもたちが作ってくれたのに……」と心ない行いに憤りをみせている。
盗まれた飛び出し坊やは高さ約1・3メートル、幅約70センチの木製で、市立安土中学校の生徒が製作した。既存の飛び出し坊やの破損が目立つのに生徒が気付き、生徒会や美術部が協力しながら完成させた。デザインは生徒から募集し、織田信長の居城だった国特別史跡「安土城跡」の地元ならではの「信長公」や「信長ねぎ坊や」「戦国の姫君」「近江牛」「安土中生徒(男、女)」の6種類をそろえた。
9日には、信長が建立したと伝わる浄厳院(じょうごんいん)の前に、生徒会のメンバー5人が「信長公」を設置して針金で固定。残りも要請のあった各自治会に寄贈し、交差点にあるミラーの柱やガードレールに設置されていた。
ところが14日朝、「信長公」が針金ごと持ち去られているのが見つかった。県警近江八幡署によると、17日までに「信長公」「戦国の姫君」「安土中生徒(男)」「近江牛」の4種類が、21日には「信長ねぎ坊や」が各1枚盗まれていると、地元の住民が気付いたという。地元の自治会関係者によると、更にもう1枚が盗まれていた。
同署は窃盗事件とみて、捜査を進める方針。製作した生徒らは「どうして」などと驚いた様子。地元の「安土学区まちづくり協議会」の川金俊文・地域振興部会長(71)は「せっかくの善い行いなのに……。学校側もなるべく早く再製作してくれると聞いており、寄贈を受けた自治会にも更に盗まれないよう注意を呼び掛けている」と話す。【蓮見新也、菅健吾】