区役所捜索、物々しい雰囲気…職員ら動揺・定例会見急きょ中止

東京都足立区の学校改修工事を巡り、区教委主事が収賄容疑で逮捕された22日、同区役所では幹部らが警視庁による捜索などへの対応に追われ、物々しい雰囲気に包まれた。
区役所ではこの日午後2時から近藤弥生区長の定例記者会見が予定されていたが、約2時間前に急きょ中止が発表された。捜査員らが捜索に入ると、職員たちには動揺の色もみられた。
学校施設課主事の原田宜寛容疑者(34)が収賄容疑で逮捕されたことを受け、近藤区長は同日夕、「区民の信頼を大きく損ねたことを深くおわび申し上げる。区としては今後の捜査に全面的に協力する」とのコメントを出した。
区によると、原田容疑者は2015年、経験者採用で入庁し、同課で学校の改築や改修などの工事を担当していた。仕事ぶりは「ごく普通」(区幹部)だったといい、原田容疑者の上司は区の聞き取りに「(建設会社との関係などに)気付かなかった。責任を痛感している」と話しているという。
ニュースで事件を知ったという区内在住の会社員女性(69)は、「区民として許せないと思った。職員の不正が起こらないようしっかり管理すべきだ」と話していた。