国重要文化財、旧長谷川家住宅(新潟県長岡市塚野山)で開催中の「長谷川家と昭和大礼」は、天皇陛下即位に合わせた特別企画展。昭和大礼の際に大礼使事務官、大礼使評議会幹事、大礼使長官官房主任として支えた長谷川家11代当主、長谷川赳夫(1886~1980年)の遺品を中心に、華やかな宮中文化を紹介しているが、開催期間中に見つかった大礼服のズボンが新たに展示に加わった。
今回の初期の展示では、最も格式の高い白ズボンと白チョッキを着た大礼服姿の写真が展示されていた。見つかった本物を、新たに置くことにしたという。
改めて展示品を見直すと、日本の最高級の礼装を見られる貴重な空間になっていることが分かる。
例えば一連の即位行事でおなじみとなった、平安時代から続く高級ファッション「束帯」だ。束帯は男子の正式の朝服とされる。「有職装束大全」(平凡社)によると、「束帯は、日本の第一礼装として尊重され続け、朝廷はもちろん、江戸幕府でも『将軍宣下』のおりに束帯を着用した」という。そんな束帯の完成写真と一緒に、各パーツが見られるのも、企画展の目玉だ。
主な展示品は、昭和大礼で長谷川赳夫が実際に着用した大礼服や威儀本位束帯で、のちに下賜され、長谷川家で所蔵されているものだという。記念品の銀製の菓子器などもそろっている。
担当した新田康則学芸員は「昭和の御大礼で使われた所蔵資料がまとまった状態で残っています。これだけそろった企画展示は、これからもう機会がないでしょう」と展示内容に自信をみせた。30日まで。大人420円、小中学生210円。問い合わせは長岡市立科学博物館(0258・32・0546)。【若狭毅】