宮内庁は8日夜、東大病院(東京都文京区)で同日行われた上皇后さまの左胸乳がんご手術について「手術後の経過は順調」と発表した。
宮内庁によると、手術は乳房を温存する「部分切除術」で行われた。手術中、一般的に最初の転移が予想される脇の下の「センチネルリンパ節」の生検も行い、迅速診断した結果、転移は見られなかったという。今回、摘出したがん細胞の周囲をさらに調べるなどし、約1~2週間後に最終的な治療方針を決めるという。
8日に行われた上皇后さまのご手術は午前10時に始まり、約4時間後の午後2時ごろに終了した。宮内庁によると、上皇后さまは手術後、上皇さま、ご夫妻の長女、黒田清子さんとともに執刀医から説明を受けられた。ご夫妻は医師に「どうもありがとう」と謝意を示されていたという。
手術は、上皇后さまの乳がん検診を10年以上担当してきた静岡県立静岡がんセンター乳腺外科の医師と東大病院乳腺・内分泌外科の医師が協力して行った。