40代の元妻が離婚前の別居中に、凍結保存していた受精卵を無断で移植し出産したとして、40代の男性会社員が生まれた長女(3)との間に法的に親子関係がないことの確認を求めた訴訟の判決が28日、大阪家裁であった。松井千鶴子裁判長は「婚姻関係が破綻していたとは認めがたい」として、男性の請求を退けた。
松井裁判長は「生殖補助医療で出生した子も法律上の親子関係を早期に安定させ、身分関係の法的安定を保持する必要がある」と指摘。夫の同意がなくても、婚姻中に妊娠した子は夫の子と規定する民法の「嫡出推定」が及ばない事情があるとは言えないと判断した。
男性側は2015年2月以降は元妻と交流もなく、夫婦らしい外形的事実はないと主張したが、松井裁判長は、14年に別居するまでに体外受精のための精子などを元妻に渡しているなどと述べた。
判決によると、男性と元妻は13年に不妊治療を始め、体外受精を行ったが、翌年別居。元妻は16年に長女を出産し、昨年、男性と離婚した。