10月に台風21号の影響で記録的な大雨が降った際、小櫃川の水道水源地にある千葉県君津市の産業廃棄物最終処分場で、施設を管理・運営する新井総合施設(本部・東京)が降雨時に実施するはずの汚染水の水位計測と場内パトロールをしていなかったことが判明した。17日の県議会環境生活警察委員会で、議員の質問に対し県側が認めた。
この施設は管理型最終処分場で、2012年1月ごろ、降雨による影響から高濃度の塩化物イオンが施設外に漏れ出す事故があり、県は改善勧告した。その後、同社が県に提出した改善計画書では、降雨時には毎回原則として場内をパトロールし、大雨注意報以上の警報が出た時は1時間おきに場内パトロールを実施するとしている。また、1時間当たり20ミリ以上の雨が降った後は水位が安定するまで毎日計測して業務日報に降雨量と汚染水位を記録し、場内パトロールをするとある。
県廃棄物指導課によると、10月25日に大雨が降ったため、同28日に同社に電話で状況を確認した。同社は「25~27日は水位を計測しなかった。25、26日は場内パトロールをしたが、27日はしなかった」と回答した。理由については「計測しなかったのは作業員の安全面を考慮したため。27日のパトロールは日曜日なのでしなかった」と説明したという。
県は同社に改善するよう指導した。しかし、11月の定例の立ち入り調査では業務日報まで確認しなかったという。同課は取材に「過去の降雨時も同じように水位計測と場内パトロールをしていなかった疑いがある」としている。【上遠野健一】
管理型最終処分場
地中に穴を掘り、周りを遮水シートで覆って産業廃棄物を埋める。穴の中では廃棄物から水分やガスが出るほか雨水なども混じる。中の水が漏れ出すと地下水が汚染される恐れがあり、国は漏水防止対策を厳重にするとともに浄化してから河川などに流すよう義務づけている。