「あの人、実はゲイらしいよ」
【漫画】職場で性に関する噂が流れてきたら…3つのポイントを漫画で見る(全5P)
もし、あなたの職場でこんな噂が流れてきたら…。誰であっても、自分のプライベートに関することを好き勝手に噂されることは、気分のいいことではないですよね。とくにその内容がセクシュアリティに関する話だった場合、問題はさらにセンシティブになってしまいます。
実際、こういう噂が原因で職場で居心地の悪さを感じてしまったり、アウティングやいじめに繋がってしまったりするケースはたくさん起きてしまっています。「ただの噂ばなし」が現実に誰かの居場所を奪ってしまっているのです。
誰かのセクシュアリティについておもしろおかしく噂ばなしが流れる、そんな環境ではたして安心して働くことができるでしょうか?
そこで今回、パレットークで「職場で性に関する噂ばなしが流れてきときにできること」を考えてみました。
まず漫画で紹介したシチュエーションでは、噂ばなしであるという以外にも無意識の偏見によって起きている問題点がありました。
たとえば「イケメンなのにもったいない」という発言。こういう発言がされてしまうのは、「本当に大切な同性と一緒にいるよりも異性と付き合う方がいい」と無意識に考えているからかもしれません。だけど本来なら異性愛と同性愛でどちらが劣っている、ということはないはず。異性愛を当たり前とする無意識の偏見を意識できるといいかもしれません。
次に「俺も狙われないようにしなきゃw」という発言。こちらは、いまだによくバラエティ番組や創作物の中で見られます。はたして「ゲイ男性ならば、すべての男性を好きになる」のでしょうか。「異性愛の女性ならば、すべての男性を好きになる」とは限らないのと同じで、セクシュアリティがゲイであっても、好きになるタイプは人それぞれ。無意識の偏見で、誰かのセクシュアリティを笑いのネタにするのは、その相手だけでなく、それを見ている人のことも傷つけてしまう可能性が高いのです。
そもそも、このAさんがゲイかどうかなど誰にも判断できないことなのですが、勝手に誰かのセクシュアリティを決めつけて、噂ばなしに花を咲かせています。はたして、そんな環境で安心して働けるでしょうか?
とくにセクシュアリティに関してこのように噂を広めることは、アウティング(勝手にセクシュアリティを暴露すること)に繋がりかねません。アウティングによって職場で居場所をなくしたり、いじめが起きたり、最悪の場合自殺をしてしまう人も…。アウティングとはそれだけ、誰かを深く傷つける可能性があるのです(アウティングに関する漫画はこちらから)。
Palettalk基礎知識④
〜アウティングの話〜誰かの秘密を、無意識のうちに暴露してしまってはいませんか? pic.twitter.com/Irs3lDkuqU
— Palettalk パレットーク (@palettalk_) September 11, 2019
では、もしあなたがこんな噂ばなしを目撃したら、どうすればいいのでしょう?その場で、「こういうのはやめよう!」と言えるのが一番いいかもしれませんが、その場の空気もあるし、職場での関係性によっては難しいこともあると思います。
そこでまずできることは、あなた自身がこの噂ばなしに乗ってしまわないこと。そして、もしあなたが仮にAさんのセクシュアリティなどを知っていたとしても、決して暴露しないことが大切です。これ以上、アウティングの危険性を高めないようにしたいですね。
そして、それ以上噂を広めないこと。噂というのは、ついつい誰かに話したくなってしまうこともあると思います。でも「それは誰かを深く傷つける可能性のあることだ」ということを理解していれば、それ以上噂ばなしの暴力に加担しないですむかもしれません。
そして噂ばなしをしている人に注意や指摘ができる人、たとえば上司などに相談できるかを考えられるといいかもしれません。その際に、噂ばなしの内容は詳細に伝えなくて大丈夫(それ自体がアウティングになってしまうかもしれないので)。「誰かを傷つける可能性のある噂ばなしが流れている」というのは組織の心理的安全性を損なうことに繋がってしまいます。上司を含めて組織全体で取り組んでいくことができれば、職場はもっとすごしやすいものに変えていけるかもしれませんね。
組織内だけで解決が難しい場合には、勉強会やセミナーを通して「性の多様性」や「無意識の偏見」について継続的に学ぶ機会を作っていくことも有効かもしれません。皆が安心して働ける環境を作るために互いの性のあり方を尊重する、そういう会社が増えていくことで、多くの人が心安らげる場所を持てるようになるのではないでしょうか。
(漫画:ケイカ、編集後記:伊藤まり)
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パレットークでは、「こうあるべき」を、超えてゆく。をテーマに、LGBTQ+、フェミニズム、多様性について、漫画やインタビューを通して発信している。
(パレットーク / 多様性を考えるメディア)