農林水産省職員が霞が関初の官僚系ユーチューバーに-。
農水省若手職員が食、地方の魅力を伝える交流サイト(SNS)発信プロジェクト「BUZZ MAFF(ばずまふ)」が7日から始まった。
「さつまいも大好きチャンネル」「MAFFUME (マフューム)」「大人のピクニック」「健康の味方 血糖仮面」…。バズマフには、1日1本のペースで農水省職員から動画が投稿されている。
例えば、「さつまいも大好きチャンネル」は、政策統括官付の渡辺さゆりさんが、「サツマイモを好きすぎる気持ちをどうしたらいいか分からなくなったときにこれはと思って…」などと冒頭で狙いを説明し、サツマイモ商品の企画を手掛ける企業の代表と対談する。
「マフューム」は、東北ゆかりの食材で定番メニューを作るという企画で、第1回はラーメン。東北産の小麦粉で麺を作り、福島県産のセリ、岩手県さんのねぎなどを切る過程などが紹介されている。
このほか、仕事帰りに、スーツ姿の女性職員がパンダの着ぐるみの頭部分だけをかぶって、ひとり、公園で「あー ビールが飲みたい」などと言いながら、国内産のおつまみを食べて帰るという、テレビ番組の深夜枠のシュールな笑いをほうふつさせる「大人のピクニック」と題した動画もある。
農水省によると、江藤拓農水相が昨年9月、「ネットを使った日本の魅力を若い世代に世界中に発信するという工夫をしたいんだけど、君たちどう思うか」などと持ち掛けたところ、「そういう話が来る日を待っていました」などと若手が反応。省内で公募したころ24チームが応募し、その中から地方農政局の職員を含む、14チーム、計69人が選ばれた。
中心メンバーは、主に20~30代前半の職員で、メンバーみずからが企画。日常業務の一環としてやっており、「場合によっては残業代、出張代も出る」(農水省関係者)という。
江藤農水相は会見で、「休みの日、アフターファイブだけSNS発信プロジェクトをやるということではなくて、地方に出向いて、棚田地域だったり、漁村であったり、林業で頑張っているところであったり、おいしい物であったり、その内容については全てお任せすることにしている」と話した。
また、「内容も含めて、上司は一切、口を出さない。評価するのは上司ではなく、ネットを見た方に委ねる」と断言した。
江藤氏は、食、地方の魅力を発信する狙い以外にも、「農林水産省という役所のイメージ、官僚のイメージを変えていけるんじゃないかということも期待をしている」とも発言した。
会見では、「日本の農林水産業を支えたいという高い志を持って、農林水産省に入省しており、日々の農作業、それから漁業、林業に勤しんでいる方々と同じ思いを持っている人たちだと思っている。その思いを、ネットを通じて発信することで、イメージ全てを変えるきっかけになるのではないか」として、農水省職員に奮起を促した。
目標は、収益化は想定していないというが、登録者1000人、4000時間の視聴時間を早期に達成すること。個人的には、「大人のピクニック」のような単純素朴な動画が好きだが、いずれにしても結果が楽しみだ。(経済本部 飯田耕司)