LINEに「カス」「いらんわ」…高1自殺、いじめを認定

2018年8月に三重県立高校1年生の男子生徒(当時16歳)が自殺したことについて、第三者機関の県いじめ対策審議会(会長・尾高健太郎弁護士)は6日、いじめが自殺の原因の一つとする調査結果報告書をまとめたと発表した。県教育委員会の小林宏行・子ども安全対策監は記者会見で「審議会がいじめとの因果関係を認めたことを重く受け止め、再発防止に取り組む」と語った。
男子生徒が18年8月19日に自殺し、遺族は男子生徒がLINEでいじめられていたなどとして学校側に調査を要請。審議会は18年12月から男子生徒のスマートフォンに残されたLINEの内容を調べ、同校生徒へのアンケートや生徒・教員への聞き取りをしてきた。
その結果、18年5月末~8月に〈1〉男子生徒から借りた自転車を壊す〈2〉LINEに「カス」「いらんわ」などと書き込む〈3〉男子生徒が嫌がる画像をLINEに投稿する――など6件のいじめがあり、当時の2年生3人と1年生1人が関与したと認定した。
審議会などによると、同年6月頃、教諭に対して生徒から「先輩との人間関係で悩んでいる」との相談が寄せられた。また、自殺前の8月11日には、LINEで「相談がある」との連絡があった。教諭は「お盆休み明けに会って話を聞く」と返信したものの、相談に乗ることはできなかった。
尾高健太郎会長は「教諭の対応は不適切とは考えていないが、より積極的な対応をしておけば気づけた可能性はあった」と指摘した。
また、審議会が認定した6件のいじめについては、同年9月からの学校の調査では把握できず、結局、保護者からの要望で、12月に第三者機関の審議会が調査に乗り出すことになったという。
一方、審議会の調査についても、聞き取りができなかったのは加害者とされる4人のほか、別の知人なども応じていないといい、尾高会長は「保護者の同意も得てやっている強制力のない調査。嫌がる生徒からの聞き取りは難しい」と説明した。
審議会は、教員が子どもの悩みにアンテナを高くする▽いじめについて学校・教育委員会が教員らに対して研修の機会を提供する▽クラブ活動の指導で、必要以上の上下関係がいじめの要因になりかねないことを念頭に置く▽いじめの防止・早期発見のための子どもたちの教育の必要性▽ネットリテラシー教育の必要――など計7点の提言を行った。
記者会見した鈴木英敬知事は、「いじめも一つの要因となり、子どもの尊い命が奪われ、大変残念に遺憾に思う。教育委員会としてしっかり重く受け止め、尊い命が奪われることがないような現場での対応をしっかりやってほしい」と述べた。