女児2人人質に立てこもり 福岡の料理店に刃物持った元従業員の男

21日午前8時半ごろ、福岡市南区大橋1のウナギ料理店「うなぎの黒田屋」で「包丁を持った男が入ってきた」と30代の男性店主から110番があった。福岡県警によると、午前11時現在、男は店主の3歳と6歳の娘を人質にして立てこもっており、捜査員がドア越しに説得を続けている。けが人が出ているとの情報は入っていない。
県警によると、男は30代で、ウナギ料理店の元従業員。店主ら女児2人の両親は店の外にいる。店が入る建物は4階建てで1、2階が店舗、3、4階が住居となっている。店は20日営業しており、男が押し入った時間帯は開店前だった。
現場は西鉄天神大牟田線大橋駅前の商業施設とマンションが建ち並ぶ地域。現場周辺には朝からパトカーや救急車が多数出動。店の周囲はブルーシートで囲われた。一帯は広範囲に規制線が張られ、集まった人たちは、制服姿の警察官が行き交う物々しい様子を不安そうに見守った。
地域住民などによると、ウナギ料理店は家族経営で目立ったトラブルはなかったという。近くの60代パート女性は「店は味の良い近所の名店で従業員はみんな感じが良かった。ただでさえ新型コロナウイルスで不安なのに静かな地域でこのようなことが起きるとますます社会不安が広がるのではないか」と声を震わせた。20日昼に店を訪れたという70代男性は「ウナギ料理がとてもおいしかった。心配だ」と声を落とした。店を利用したことがあるという福岡市南区の男性(68)は「立てこもりと聞いて来た。何が起こっているのか」と案じた。【田崎春菜、一宮俊介、黒澤敬太郎、浅野孝仁】