黒川前検事長の“雀友”3人の責任は…朝日・産経は過去に記事で賭けマージャンを厳しく追及

「非常に甘い。たとえ低額でも賭けマージャンは賭博だ」

賭けマージャン問題で辞職した黒川前東京高検検事長に対する「訓告」処分について27日、こう怒りをあらわにした自民党の中谷元・元防衛相。中谷氏は5月14~20日は政府が定めるギャンブル依存症の啓発週間だと指摘し、「検察庁はまさに(依存症)防止の先頭に立たなければならない。認識の甘さに非常に驚くばかり」と言っていたが、その通りだろう。

賭けマージャンは賭博罪に触れる違法行為。刑法は法定刑を50万円以下の罰金または科料と定め、常習であれば3年以下の懲役が科される。そんな違法行為をよりよって「検察ナンバー2」が堂々と日常的にやっていたのだから呆れてしまうが、「認識が甘い」のは政府や検察庁だけではない。黒川前検事長と一緒に雀卓を囲んでいた新聞記者も同じだ。

週刊文春で、黒川前検事長の“雀友”が勤務していたのが朝日新聞と産経新聞。両紙の過去の報道を確認すると、当然だが、賭けマージャンについては厳しく断じている。例えば、朝日新聞は2016年12月、福岡・飯塚市長らが職員の勤務時間中に庁舎外で賭けマージャンをしていた問題を追及。市長らに対し、「なぜ賭けマージャンをやっていたのか」「倫理上の問題は」「自身の進退や処分についてどう考えるか」などと直撃取材した上で、「1万円の現金が動いたとなれば、誰がみても『賭博罪』に該当する」という園田寿・甲南大法科大学院教授(刑法)のコメントを載せている。

少し古いが、産経新聞も90年代後半の紙面で、賭けマージャンに負けた知人がカネを払わないために裁判所に訴えたい、という法律相談の記事を掲載。<賭けマージャンは、刑法第185条の賭博罪に該当する犯罪行為です。したがって、賭けマージャンの負け金を支払うという契約も、犯罪行為または不正行為を勧誘する契約といえますので無効となります>と報じていた。

つまり、朝日、産経ともに賭けマージャンは「立派な違法行為」だと分かっていたわけだ。

一部報道では、<記者はあの手この手で情報を得るのが仕事。賭けマージャンもやむを得なかった>なとど擁護する論調が見受けられるが、その理屈がまかり通るのであれば、捜査機関の盗聴、盗撮といった違法行為も「捜査だからやむを得ない」と認めるのか。

そういう曖昧な体質だから、安倍政権の共謀罪や盗聴法に対しても真正面から反対の論陣を張ることが出来ないのだ。

黒川前検事長と同様、記者もまた「倫理上の問題」「不正行為を勧誘する契約」をしたとして、自ら責任を取るべきで、逃げ切りは許されないだろう。