不妊治療の凍結胚紛失=夫婦が病院側を提訴―京都地裁

体外受精してできた受精卵の「凍結胚」を紛失され、精神的苦痛を受けたとして、不妊治療を行っていた京都市の30代女性と40代男性の夫婦が18日、同市西京区の産婦人科病院「身原病院」を運営する医療法人「倖生会」に慰謝料など約2300万円の損害賠償を求める訴訟を京都地裁に起こした。
訴状によると、夫婦は2015年7月から体外受精を始め、五つの胚を冷凍保存した。17年9月、うち一つを子宮に移植しようとしたところ、病院から紛失を知らされた。
夫婦は病院側に対し、紛失の原因などについて説明を求めたが、「原因は不明」と書面で回答があった。その後も回答を求めたが医師から説明はなく、示談交渉も決裂したという。
夫婦側は「凍結胚の保存などの過程で適切な管理を怠った」と指摘。「わが子になったであろう子を喪失する結果となった」と主張している。
同病院の担当者は取材に対し、「紛失したことは事実なので、真摯(しんし)に対応する」とコメントした。