都知事“再選ファースト”へ透ける魂胆 コロナ感染を巧妙に印象操作【女帝・小池都知事 裏切りの4年】

東京都は19日、ライブハウスや接待を伴う飲食店を含む全ての休業要請と移動自粛を解除した。新型コロナウイルスの感染拡大を抑え込みながら経済活動と両立させるのは至難の業。都知事選投開票(7月5日)を控えた小池知事はコロナ対応を理由に街には出ず、公務優先をアピールしているが、直近の感染者増から目を背け、矮小化しようとする魂胆が透けて見える。

「東京アラート」の解除から4日目の15日、都内の感染者は48人だった。新宿・歌舞伎町のホストクラブの集団検査で陽性が判明した20人が含まれていたため、小池知事は「積極的に検査を受けてもらった結果だ。むしろ市中に流れていかないという効果がある」とかわした。

全面解除前日のおとといは、41人の新規感染者が出た。集団検査による陽性者は含まれず、そのうち22人が感染経路不明。小池知事は「大きな数字だが、経路が分かっているものもある」と言っていたが、裏を返せば、半数超がいつどこで感染したのか把握できていないということ。いきなりクラスターが発生し、市中感染が広がるリスクがある。それなのに得意の“言葉遊び”でコトを過小に見せようとしているかのようだ。

■全面解除の影響がはこれから出る

19日の都内の新規感染者35人のうち、19人が経路不明だった。コロナ禍が収まる気配がない中、経済活動が本格化していけば、感染がさらに拡大する恐れが強い。西武学園医学技術専門学校東京校校長の中原英臣氏(感染症学)が言う。

「全面解除の影響が出てくるのはこれからです。都知事選の真っただ中に増えていく可能性がありますが、コロナ禍のコントロールを前面に押し出し、再選を狙う小池知事がマトモな対応をすると思えません」

感染拡大を招いた3月の3連休の最中、厚労省のクラスター対策班から感染拡大の衝撃的な試算を提出されたにもかかわらず、小池知事は公表しなかった。それが、「ホストシティー知事」としての開催にこだわってきた東京五輪の延期が決定した翌日、臨時会見を開いて「ロックダウン」「感染爆発 重大局面」と強い言葉で危機をあおった。知事選再出馬表明の前日には東京アラートを解除。保身優先で動いてきたのが他ならぬ小池知事なのだ。

「五輪開催が都のコロナ対応を歪めて後手になったように、都知事選中にも同じことが起きようとしています。五輪延期の決定後、外出自粛や休業要請で都内の新規感染者数を1ケタに抑え込めた日もあった。ところが、都知事選が迫るにつれ、感染者数の動向とは無関係に、全面解除ありきで突き進んできたように見えます。今や、東京だけが感染抑制に失敗している。小池都政が続くのは都民にとって不幸です」(中原英臣氏)

投開票まで2週間。都民は冷静に考えた方がいい。