「徴税7億円減」国が提訴=抵当設定の2メガバンク―東京地裁

東京国税局が消費税の不正還付申告を指摘した免税店運営会社の不動産に、同社へ融資していたメガバンク2行が根抵当権を登記したことにより、徴収税額が7億円以上減る見込みとなったとして、国が2行に対し登記を抹消するよう求める訴訟を東京地裁に起こしていたことが22日、分かった。
訴状によると、東京国税局は2017年6月下旬、免税店運営会社「宝田無線電機」(東京都)に対し、同社が申請していた消費税などの還付額約88億円のうち、約78億円は該当しないと指摘。重加算税約27億円も課されることなどを伝えた。
社長らは債務超過に陥ると判断。計50億円の融資を受けていたみずほ銀行と三井住友銀行に税務調査の結果を伝達した。同国税局は同月末に追徴課税(更正処分)したが、2行は同じ日に宝田無線電機所有のビルなどに根抵当権を登記。同社が融資を返済できない場合に不動産を売却できるようにした。
国税徴収法は、処分日以前に徴収対象の財産に抵当権が設定されている場合、債権者が優先的に代金を受け取ると定めている。根抵当権がなかった場合、徴税額の見込みは約7億6000万円だったが、登記によって約3000万円に減ったという。
[時事通信社]