うねる濁流が住宅街のむ、九州 響くごう音、屋根まで水

茶色く濁った川の水が、うねりながら住宅をのみ込んだ―。猛烈な雨に見舞われた熊本、鹿児島両県の市町村は4日、避難指示を出した。住民はごう音とともに急流が襲う様子を目の当たりにし「家の一部が流された」とおびえた。サイレンが響く中、避難所に向かう人や、屋根の高さまで浸水した住宅も。自治体は新型コロナウイルスを踏まえた対応を迫られた。
熊本県芦北町の自営業山田春加さん(32)は4日未明、ゴーゴーという雨音で目が覚めた。午前4時ごろ、急流が近隣住宅をのみ込むのを目撃した。「大きい木や家の一部が流され、ぶつかる音が聞こえた」と電話取材に緊迫した状況を語った。