再選を決めた小池氏には、新型コロナウイルスへの対策と、来年7月に延期された東京五輪・パラリンピックへの対応という2つの重大な課題が突きつけられている。元東京都副知事の青山やすし(にんべんにハ、月)氏は今後の課題について、「これまで余裕のあった都の財政は、新型コロナ対応などで危機的状況を迎えている。小池知事は、いばらの道を歩むことを覚悟しなくてはならない」と厳しい見方を示した。
都の2020年度予算規模は一般会計で約7兆3500億円、特別会計などを含めると約15兆4500億円に上り、ノルウェーやスウェーデンの国家予算並みの規模と言われる。
しかし、感染症対策で都は1兆820億円の支出を決め、自治体の貯金にあたる20年度の財政調整基金は9割減の807億円となる見通しだ。財政調整基金は財政再建中だった石原慎太郎知事時代の03年度以来、17年ぶりに1000億円を割った。飲食店など中小事業者に最大100万円を支給する「感染拡大防止協力金」は総額1920億円を投入。今後も同様の規模で協力金を出すことは難しくなっている。
また、景気の冷え込みで大幅な税収減も予想される上、訪日外国人を頼りにした観光振興なども早期の回復は難しい。小池氏の目指す「稼ぐ都市」へのハードルは高い。秋頃からは、東京五輪の延期に伴う追加費用負担問題も大きな課題となる。
大会経費の総額は1兆3500億円で、都はそのうち5975億円を負担する。他に関連経費として7766億円がかかり、都の支出は計1兆3700億円。開催できるか不透明な状況の中で、3000億円規模とされる追加費用をどの組織が負担するのか、厳しい交渉が必要になる。
小池都政の行方を左右しかねない財政問題。青山氏は「再選した小池知事の政治的手腕が問われる場面が続くでしょう」と話している。