高知県黒潮町の大西勝也町長(49)が女性にわいせつな行為をしたとして町長を辞職する意向を示したことを受け、町内は驚きと失望の声に包まれた。大西町長は18日に辞職願を提出し、19日の臨時町議会後に記者会見を開いて詳細を説明する。
大西町長は3期目。2010年に初当選し、当時は県内最年少の現職首長として注目を浴びた。黒潮町は南海トラフ巨大地震で全国最大の約34メートルの津波が想定されており、災害対策に力を入れてきた。2016年には国内外の高校生を集めた「世界津波の日 高校生サミットin黒潮」を町内で開催。防災関連の商品を製造販売する第三セクター「黒潮町缶詰製作所」の社長も務め、産業振興にも力を入れていた。
わいせつ行為は地元メディアの報道で発覚。大西町長は女性と飲食した後、自家用車内で女性の体を触ったなどとされる。大西町長は18日、被害者や町民に対して「おわびの申し上げようがない」とのコメントを発表したが、取材を直接受ける場は設けなかった。
町議会の小松孝年議長は「全然知らなかった。決断力があり、付き合いの良い人。新型コロナウイルスの対応がまだあるのに……」と驚いた様子。共産党の宮地葉子町議は「防災や新型コロナの対応がとても真摯(しんし)だったので、非常に残念だ」。一方、別の町議は「町内外でよく飲み歩いていた。さもありなん、という感じ。辞職は当然だ」と突き放した。
町民も一様に驚いた様子だった。介護施設で働く女性(57)は「『え、まさか』という感じ。本当かどうか信じられない。活発で町民のことを思ってくれている人。仕事上会う機会もあったが悪い印象はなかった」と口にした。一方、女性会社員(42)は「最低で気持ち悪い。いきなり辞職となればいろいろな弊害が出てくると思う」と非難。無職の男性(73)は「驚いた。公務に関連する話ではないので責任を取る必要は無いのではないか」と話した。【北村栞、松原由佳】