東京都世田谷区が8月に区内で判明した新型コロナウイルス感染者の感染源を調べたところ、「家庭内」が最多の35%を占めることがわかった。家庭内感染が占める割合は増加傾向にあり、親が家庭にウイルスを持ち込んだとみられるケースが目立つという。区は「マスクの着用など感染リスクを回避する習慣を一人ひとりが実践してほしい」と呼びかけている。
区は、8月1~28日に区内で感染が確認された675人を調査。感染源がわかった269人のうち、「家庭内」が96人(35・7%)と最も多く、「飲食店」60人(22・3%)、「職場内」38人(14・1%)、「友人・知人」34人(12・6%)と続いた。「家庭内」が占める割合は、6月が13・3%、7月が32%と増加傾向にある。
家庭内感染では、親が陽性と判定された際、濃厚接触者として家族全員を検査すると、子供らの感染が相次いで判明する事例が多いという。逆に、子供が陽性と判定された際には、家庭外の濃厚接触者は陰性の場合が多く、区は、家庭内にウイルスを持ち込んでいるのは親の可能性が高いとみている。
家族は自宅でマスクを着けることがまれな上、トイレや洗面台など共用する場所が多いため、いったん家庭内にウイルスが持ち込まれると、感染は拡大しやすいという。世田谷保健所の辻佳織所長は「自宅はリラックスする場所で、感染症対策を徹底しにくい。無症状で自覚のないまま家にウイルスを持ち込んでしまい、気付いた時には家族全員が感染していたというケースもある」と明かす。
また、3~8月に確認された死者20人のうち、19人に基礎疾患があり、70歳代以上が過半数を占めたという。辻所長は「重症化リスクが高い家族がいる場合は特に注意が必要だ」と指摘。外食する場合は、感染症対策をとっている店舗を利用したり、少人数で食事したりすることを求めている。
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世田谷区は今月1日付で、世田谷保健所内に地域保健課と世田谷、北沢、玉川、砧、烏山の5地域ごとの保健相談課を新設した。職員も4人増員させた。