前日に勤務態度注意され口論 ヤマト2人死傷

神戸市北区のヤマト運輸集配所で従業員の男女2人が刃物で刺され死傷した事件で、元パート従業員の筧(かけい)真一容疑者(46)=公務執行妨害容疑で逮捕=が事件で軽傷を負った男性従業員(60)から、前日に勤務態度を注意されていたことが7日、捜査関係者への取材で分かった。筧容疑者は注意を受けて男性と口論になり、刺されて死亡した女性従業員が仲裁に入っていた。
筧容疑者は、このトラブルで職場を追われたとみられ、「解雇されて腹が立った」と供述。兵庫県警は同日中に男性への殺人未遂容疑で筧容疑者を再逮捕する方針で、2人を逆恨みして犯行に及んだ疑いがあるとみて詳しい動機の解明を急ぐ。
筧容疑者は事件前日まで現場となった「神戸北鈴蘭台センター」で早朝の荷物の仕分けを担当。捜査関係者によると、刺されて死亡したパート従業員の広野真由美さん(47)と男性従業員も同じ時間帯に業務にあたっていた。
トラブルがあったのは事件前日の5日午前で、筧容疑者は男性従業員から勤務態度について注意されて口論となり、広野さんが仲裁に入った。その後、広野さんは筧容疑者に手で払いのけられたとして、県警に相談。被害届は出さなかったが、筧容疑者は同日中に退職させられたという。
6日の事件当時、筧容疑者はまず広野さんを刃物で刺した後、男性従業員に別の刃物で切りつけ、刃物を落とすと、今度は車に乗って追い回していた。集配所にはほかに1人の従業員がいたが被害はなく、前日のトラブルに関係した2人だけに狙いを定めていた可能性がある。
県警は6日、現場近くの路上でパトカーに車をぶつけたとして、公務執行妨害容疑で筧容疑者を現行犯逮捕。「人を刺したり散々なことをした」と供述していた。