「パーン、パーン、パーン」
3日午前11時35分ごろ、兵庫県尼崎市のコンビニの駐車場で、通行人から「発砲音がした。人が倒れている」と110番があった。県警尼崎南署員が現場に駆け付けたところ、神戸山口組系の60代組長が両脚太ももを拳銃で撃たれてその場に倒れ込み、一緒にいた神戸山口組系古川組の親泊吉広幹部(61)が左手の甲を撃たれ、出血していた。2人とも病院に搬送されたが、命に別条はない。発砲した男2人はいずれも身長約170センチ、40代くらいで、黒いワンボックスカーに乗って逃走。拳銃を所持しているとみられている。
昨年11月27日には同じ尼崎市の路上で、3代目古川組の古川恵一総裁(当時59)が、6代目山口組系の元暴力団員に自動小銃でハチの巣にされ、射殺される事件があった。
■背景に絆會組員の引き抜き
「古川総裁はもともと6代目山口組の直参やったんやが、フラフラしとって神戸山口組につきそうになった。それで6代目山口組の幹部が数百万円渡したんやが、カネをもろうた途端、寝返りよったんや。2017年、任侠山口組(現絆會)の幹部が離脱して古川組に合流し、3代目組長に就任した。すると、それに合わせるように古川総裁に嫌気を差した若頭と組員が3代目古川組を飛び出し、任侠山口組に加わり、別組織の2代目古川組を設立した。つまり古川組は古川総裁の決断をきっかけに分裂し、神戸山口組系と任侠山口組系の2つの古川組ができたんや」(捜査事情通)
今年8月、絆會(旧任侠山口組)系古川組の幹部連中が6代目山口組の中核組織、弘道会野内組幹部が率いる下部組織にこぞって移籍した。
「今回の実行犯は、絆會から野内組傘下組織に移った連中やとみとる。古川総裁はじめ、『6代目に牙を剥いたらとことんまでやるで』いうメッセージと、絆會の連中同様、戻ってきたかったら、おとがめなしという意味が込められているんちゃうかな。今年5月には神戸山口組系池田組の現若頭が、組本部前で山口組系の組員に銃撃された。その日は4年前、対立する弘道会系組員に射殺された池田組元若頭の法要が営まれていた。6代目側は、その日を狙ってタマを取りに行ったんや」(前出の捜査事情通)
6代目山口組は、引き抜きや切り崩しを繰り返すことで、神戸山口組と絆會を弱体化させる狙いだろう。