安倍晋三前首相(66)側が主催した「桜を見る会」の前夜祭を巡り、東京地検特捜部は24日午前、政治団体「安倍晋三後援会」(山口県下関市)の代表を務める安倍氏の公設第1秘書・
配川
( はいかわ ) 博之容疑者(61)を政治資金規正法違反(不記載)で東京簡裁に略式起訴した。安倍氏本人と、後援会の会計責任者ら2人については不起訴(嫌疑不十分)とした。
前夜祭は2013年から昨年まで、後援会が「桜を見る会」の前日に東京都内のホテルで開催。安倍氏の地元支援者らが1人5000円の会費を支払い、飲食が提供されるなどした。
特捜部の発表などによると、配川容疑者は16年12月まで後援会の会計責任者を兼務し、代表のみになった後も後援会の会計処理を実質的に担当。16~19年分の後援会の政治資金収支報告書について、事務担当者と共謀し、会費徴収分のほか、開催費の不足分を
補填
( ほてん ) してホテル側に支払ったことを知りながら、収支計約3022万円を記載しなかったとしている。
不記載の公訴(起訴)時効は5年。だが、後援会が山口県選挙管理委員会に提出した15年分の収支報告書は、原本の保存期間が過ぎて廃棄されていた。このため、特捜部は起訴対象を昨年までの4年間に絞った。
関係者によると、配川容疑者は特捜部に対し、「前夜祭の収支は後援会の収支報告書に記載すべきだったが、慣例で書いていなかった」などと供述しているという。
一方、安倍氏は首相当時の国会答弁で、前夜祭に関して「後援会としての収入、支出は一切ない。補填したという事実は全くない」と説明していたが、21日に行われた任意の事情聴取では補填などについて「最近になって知らされた」と説明し、不記載への関与を否定した。
桜を見る会や前夜祭を巡っては、市民団体などから安倍氏や配川容疑者のほか、後援会の会計責任者、安倍氏の資金管理団体「晋和会」(東京都千代田区)の会計責任者に対しても同法違反(不記載)容疑での告発状が出されていたが、特捜部は安倍氏ら3人について不起訴(嫌疑不十分)とした。また、後援会の事務担当者は不起訴(起訴猶予)とした。
安倍氏や配川容疑者については公職選挙法違反(事後買収など)容疑でも告発されたが、特捜部はいずれも不起訴(嫌疑不十分)とした。