法務省の司法試験委員会は20日、昨年の司法試験合格者を発表した。3703人の受験者に対し、合格者は1450人となり、政府が2015年に掲げた「合格者1500人以上」の数値目標を初めて下回った。法科大学院修了生の受験が始まった06年以降では、受験者数・合格者数ともに最少を更新した。
合格率は、受験者数の減少に伴い、前年から5・53ポイント増えて39・16%だった。合格者の平均年齢は28・4歳で、最年長は69歳、最年少は20歳だった。
法科大学院修了生の合格者は1072人(前年比115人減)で、合格率は32・68%(同3・59ポイント増)。合格者が100人超の法科大学院は3校にとどまった。
法科大学院を修了せずに受験できる「予備試験」を経た合格者は378人(同63人増)。合格率は89・36%(同7・54ポイント増)で、過去最高を更新した。優秀な学生が早期合格を狙い、予備試験ルートに流れる傾向がさらに強まっている。
司法試験は政府が2002年、「国民に身近な司法」を実現するため、合格者を「年3000人程度に増やす」との目標を閣議決定した。だが、法科大学院が十分に機能せず、合格者数は伸び悩み、15年に年1500人程度は確保すると、下方修正していた。
昨年の司法試験は、コロナ禍により、5月の予定が8月にずれ込んだ。合格発表も4か月遅れ、東京・霞が関の法務省前などでの掲示も中止された。