埼玉県越谷市の
宮稔
( みやみのる ) 消防長は29日、新型コロナウイルス感染拡大で急増するコロナ疑い患者の「搬送困難事例」に改善が見られないことから、26日に県に対し、早急な対策を求める申し入れを行ったことを明らかにした。
医療機関に3回以上受け入れを断られたり、受け入れ先が30分以上決まらなかったりする搬送困難事例は、この年末年始で県東南部を中心に、前年同期比30%以上増加している。こうした状況について、大野知事は26日の記者会見で「受け入れまでの時間が若干延びているが、約4分。数字上の指針としては許容範囲」と述べていた。
県は、救急隊が使用するタブレット端末に空きベッド情報を表示して、受け入れ可能な搬送先がわかるようにするシステムを導入している。
だが、宮消防長によると、タブレット情報で空き病床があるとされている医療機関でも、救急隊員が搬送依頼の電話をかけて発熱症状など「コロナ疑い」を告げると、受け入れを拒否する所が後を絶たないという。他の感染症で入院中の患者への感染や、患者の受け入れ後に陽性が判明し、重症化することなどに不安を感じて、拒否する医療機関も多いと考えられる。
宮消防長は、こうした受け入れが拒否される実態への理解と改善策の導入を県に申し入れた。一方、医療機関を連日訪問し、コロナ疑い患者の受け入れを要請しており、これまで拒否していた病院の中には「搬入時に短時間でできる抗原検査を条件に、疑い患者を受け入れると約束してくれる医療機関もある」としている。