「否定的な言葉を使わない」 パパのための発達障害児ガイド、できました

注意欠陥多動性障害(ADHD)やアスペルガー症候群など、発達障害のある子どもを育てる母親は、不安感や周囲の無理解から心身ともに追い詰められやすい。父親に正しい知識や家族との関わり方を知ってもらおうと、発達障害児を持つ父親たちによる「メインマンプロジェクト」が、冊子「パパのための発達障がい児ブック」を作った。
プロジェクト代表の橋謙太さん(50)は長女(17)が3歳の時、自閉症スペクトラムと診断された。急な予定の変更が苦手などの特性があり、配慮が必要なことが多く、教育方針の違いもあって頻繁に夫婦げんかをしていたという。自身が相談し合える父親も身近にいなかったため、5年前、父親の育児参加を支援するNPO法人ファザーリングジャパン(東京都千代田区)の中にプロジェクトを設立した。
約20人の父親らと情報交換を重ね、障害児の母親は健常児の母親よりうつの発症率が高く、離婚率も高い傾向があると知った。「母親は『育て方が悪い』といった偏見に悩みがちで、父親が積極的にサポートする必要がある」と考え、冊子の作製を企画した。
冊子は子どもの普段の様子を知るために「保育園・幼稚園に行こう」と促し、「否定的な言葉を使わない」と接し方も伝える。母親との関わりでは「話を聞いて共感する」「提案は落ち着いている時に伝える」といった留意点を挙げ、祖父母に理解を得るためのアドバイスも。メンバーの経験と専門家の監修を踏まえ21ページにまとめた。イラストや図表を多用し「育児参加していない父親にも手に取ってもらえるよう工夫した」と橋さんは話す。
21日に文京シビックセンター(文京区)で完成記念フォーラムを開き、無料配布する。10部2000円(送料込み)で郵送も可。問い合わせは同プロジェクト([email protected])。【野村房代】