待機時間は労働時間に当たるとして、北九州市営バス運転手の嘱託職員25人が、市に未払い賃金を求めた訴訟の判決が20日、福岡地裁であった。鈴木博裁判長は「待機時間の1割を労働時間に認めるのが相当」とし、22人に計約5万7000円の支払いを命じた。原告側は判決を不服として控訴する方針。
原告側は、始発として出発するまでの待機時間について、乗客対応やバスを移動させる場合もあるとして労働時間にあたると主張。一方、市側は「待機時間は休憩時間」として1時間140円の手当を支払っていた。
鈴木裁判長は、市側が2012年2月に待機時間は休憩時間とする通知を出しており「労働基準法上の労働時間ではなく休憩時間と取り扱っていた」と認定。突発的なバス移動も頻繁にあるという証拠はないとした。
その上で、待機時間は次の運転業務に備える必要があり「指揮命令下に置かれていた」として、待機時間の1割を労基法上の労働時間に当たるとした。13年6月から17年6月の未払い分の一部を認めた。
今回と同様に北九州市営バスの運転手が待機時間の賃金を求めた15年の福岡地裁判決では、嘱託職員ら14人に全額の計約1240万円の支払いを命じていた。市は「主張の大部分が認められた妥当な判決」とコメントした。【宗岡敬介】