岩国爆音訴訟、7億3540万円の賠償確定 住民側の上告棄却

米軍と海上自衛隊が共同使用する岩国基地(山口県岩国市)の周辺住民ら約650人が、国に米軍機と自衛隊機の飛行差し止めや騒音被害への損害賠償を求めた訴訟の上告審で、最高裁第3小法廷(林道晴裁判長)は13日付で住民側の上告を棄却する決定を出した。過去の騒音被害への賠償責任のみを認め、国に計約7億3540万円を支払うよう命じた2審・広島高裁判決が確定した。
裁判官4人全員一致の意見。米軍や自衛隊機の騒音訴訟では、飛行差し止めや将来の騒音被害への賠償責任は認めない司法判断が続いている。
原告は、航空機の騒音基準「うるささ指数」(W値)が我慢の限度とされる75以上の地域の住民や元住民。2015年10月の1審・山口地裁岩国支部判決は、W値75以上の地域を4区分し、住民1人当たり月4000~1万6000円の賠償基準を示した。ただ、1キロ沖合に移設した新滑走路の運用が10年5月に始まったことで騒音が緩和されたとし、一部を基準から減額して計約5億5800万円の賠償を国に命じた。
高裁は19年10月、地域の区分を五つに増やし、W値95以上の地域の賠償基準を1審より4000円増額するなどしていた。【近松仁太郎】