警察官が無理な追い越しの「あおり運転」実践…「110番」「撮影」など対処法学ぶ講習会

車のあおり運転被害を体験してもらうことで対処法を学ぶ講習が23日、金沢市東蚊爪町の石川県安全運転研修所で行われ、金沢中安全運転管理者協議会に加盟する事業所の社員ら8人が参加した。
講習は、石川県警金沢中署などが企画した。警察官が車で無理な追い越しをしたり、進路を塞ぐように停車したりするあおり運転を実践し、参加者が別の車に乗り込んで、“被害”を体験した。
あおり運転に実際に遭遇した際の対処法についての解説もあり、ドアのロックをかけて速やかに110番することや、同乗者に被害の様子を撮影してもらうことなどが有効だと警察官が説明した。
参加した内灘町、男性会社員(21)は「ぶつかりそうなほど車が近付いてきて怖かった。もし被害に遭ったら、学んだことを生かしたい」と話した。
改正道路交通法であおり運転が厳罰化された昨年6月末以降、同署の管内では、あおり運転を受けたとする通報や相談が約30件寄せられたという。
同署の加茂野直幸交通官は「あおり運転をされたら、まず自分の身を守ることが大切だ」と指摘した上で、「ささいなことがあおり運転を誘発するので、ゆとりを持った安全運転を心がけてほしい」と呼びかけた。