折れた防球ネット支柱 安全点検の対象外 宮城・児童2人死傷

27日午後3時ごろ、宮城県白石市の市立白石第一小学校で、校庭に設置されていた防球ネットの支柱が折れ、同小6年の松野翔慎さん(11)=白石市長町=ら男子児童2人を直撃した。松野さんは病院に運ばれたが、頭などを強く打ち死亡が確認された。一緒にいた別の児童もあごの骨を折る大けがをした。
県警白石署などによると、建物などにボールが当たるのを防ぐネットを支える柱2本のうち1本が根元から折れ、児童が下敷きになった。支柱は木製で重さ約40キロ、直径約17センチ、高さ約6メートル。事故があったのは放課後で、男子児童6~7人が防球ネットに寄りかかったり、引っ張ったりして遊んでいた。当時校庭に教職員はおらず、児童が支柱をどけた後、職員室にいた教諭を通じて救急車を呼んだ。松野さんの死因は、外傷性くも膜下出血だった。
市教育委員会によると、防球ネットがいつから校庭にあり、誰が設置したかなどは不明。生涯スポーツや少年野球の練習などで使われていたという。市教委は年に1度、業者に依頼して市内の学校に設置された遊具の安全点検をしているが、事故が起きた支柱は点検の対象外だった。教職員が月に1度目視などで点検し、今月12日に確認したときは異常がなかったという。
白石署が関係者から事情を聴くなどして、詳しい事故の経緯を調べている。
28日に記者会見した市教委の半沢芳典教育長は「安心安全であるべき学校で、あってはならない事故が起きた。児童への指導が足りなかったと言わざるをえない」と謝罪。市教委としても危険性の認識が甘かったとして「今後の点検のあり方を見直す必要がある」と述べた。
死亡した児童の祖父で市議の松野久郎さん(68)は取材に「大型連休は孫と過ごすのを楽しみにしていた。私にとっては初孫で、優しい子だった。まさか自分の孫がこんな事故に巻き込まれるとは思わなかった」と無念そうに語った。【神内亜実、面川美栄】