新型コロナウイルスに感染した無症状者や軽症者を隔離するために自治体が用意している宿泊療養施設。感染拡大を回避するため缶詰め状態での療養かと思いきや、SNS上では“男女の交流”が可能だったとの投稿もある。東京都や施設利用者にホテル内の実態を取材した。
話題となっているのが、ツイッターに漫画を投稿している「ダイアナ」さんによる今月6日の2ページの作品。ホテル療養で提供される食事や飲み物について「日本は良い国だ」と評価するとともに、ロビーではナンパが横行し、「今日本で一番ナンパが繰り広げられている」と描いている。
ダイアナさんに取材すると、実際に施設で療養した友人から聞いた話を元にしたという。
東京都福祉保健局によれば、療養施設は都職員、医師・看護師、ホテルスタッフなどが運営し、現地スタッフは24時間体制だ。ただスタッフの2次感染を防止する観点から、ロビーや廊下など療養者のいる場所にスタッフはとどまらない。そのため療養者の行動を全て管理できるというわけではないようだ。
当然ではあるが、療養期間中はホテルの外に出られず、食事の受け取り以外は自室で過ごすよう求められている。自室を出る際はマスクを着用し、会話をしないよう求められており、喫煙や飲酒は禁止されている。
他の療養者のプライバシーの保護に抵触する行為を行わないようルールも設けられている。都も性別ごとに部屋を割り振るなど配慮するが、感染者が増えるとそれも難しくなるという。
今年1月に都内のホテルで10日間の療養を経験した20代男性によれば、1日3回(各1時間)、飲食物や日用品をロビーに取りに行く時間が設けられたという。
ただ、この時間を知らせる館内放送直後はロビーが混雑するため避け、部屋の外に出る人は皆マスクを着用していた。ロビーで会話する人はいなかったという。
男性は「療養者がそれぞれ何日目なのか分からず、密を避けるように行動していた。ただフロアが性別ごとに分かれている様子はなく、考えもしなかったが、ナンパをしようと思えばできなくもない」と振り返る。
同局はナンパの実態を把握していないという。療養者にも自由はあるが、良識ある行動も求められる。