再生可能エネルギー事業の名目で金融機関から融資金11億円余をだまし取ったとして、東京地検特捜部は27日、横浜市の太陽光発電関連会社「テクノシステム」社長、生田尚之容疑者(47)ら同社幹部3人を詐欺容疑で逮捕した。同社はSBIホールディングス(東京都)の子会社から多額の融資を受けて太陽光発電事業などを進めたが、債務超過に陥るなど資金繰りが悪化していた。特捜部は、新たに借りた金を別の借金返済に充てる自転車操業の状態だったとみている。
他に逮捕されたのは、専務の小林広(66)、専務執行役員の近藤克朋(53)の両容疑者。逮捕容疑は、3人は共謀して2020年3~7月、阿波銀行(徳島市)と富士宮信用金庫(静岡県富士宮市)に再生可能エネルギー事業に充てると虚偽の内容の融資を申し込み、阿波銀行から約7億5000万円、富士宮信金から約4億1500万円をだまし取ったとしている。特捜部は27日、生田容疑者の自宅を家宅捜索した。
関係者によると、生田容疑者は逮捕前の任意の事情聴取に「不正なことはしていない」と容疑を否認していたという。SBIの子会社はインターネットで投資を募って企業に貸し付ける「ソーシャルレンディング」で17~20年にテクノ社側に約383億円を融資した。テクノ社側は太陽光発電事業などで利益を得て投資家に分配する計画だったが、子会社が設置した第三者委員会の調査で、複数の事業で発電設備の設置が大幅に遅れていたことが確認された。【志村一也、国本愛】