下半身強調した画像が雑誌に掲載「ショック大きかった」…畠山愛理さん

性的目的での撮影や、画像悪用の被害に遭う女性アスリートが後を絶たず、対策強化を求める声が高まっている。被害に苦しんできた、2012年ロンドン五輪と16年のリオデジャネイロ五輪の新体操元日本代表、畠山愛理さん(26)に話を聞いた。
――警視庁が先月、女性アスリートの競技画像をアダルトサイトに転載した男を著作権法違反容疑で逮捕しました。
「正直、『やっとなんだな。遅すぎる』と思いました。私も現役時代からストレスを感じていましたが、これを機に、現役選手がストレスを抱えずに競技に打ち込めるようになってほしいです」
――被害の経験は。
「ロンドン五輪(2012年)の日本代表に決まった頃、初めて被害に気づきました。練習着姿の下半身を強調して卑わいな言葉を添えた画像が雑誌などに掲載されていました。性的な目線で見る人もいるのだと知った時のショックは大きかったです」
「新体操は競技の特性上、体のラインがきれいに見えるような衣装を着なければなりません。練習中もコーチが体形や姿勢を指摘しやすいよう、タイトなウェアを着ていました。脚を開いたり、上げたりした瞬間にシャッター音が響くことがあり、とても不快でした」
――周囲への相談は。
「リオデジャネイロ五輪(2016年)前に競技関係者に相談したことがありましたが、『昔からある話だから』と言われました。ネット上に拡散した画像は将来にわたって残り続けます。割り切れないと思う一方、『仕方がない』とあきらめていました。ストレスを増やさないよう、五輪期間中はSNSを一切見ないようにしていました」
――どのように被害を防ぐべきか。
「引退後、悪意のある画像をネット上で見つけると所属事務所に伝え、削除依頼の対応を求めています。大げさかもしれませんが、ひとつの画像で人生が変わることだってあります。投稿する人は、そうした自覚がないまま投稿していると思います。撮影だけでなく、画像拡散の重みを知らせるためにも、必要な法整備を急いでほしいです」
――今後、訴えていきたいことは。
「カメラに対して無防備な若い選手も多いと感じています。カメラがある時は『見られている』という意識を持つように伝えていきたい」
「きれいな衣装を着て華やかに踊る。そんな姿を夢見て私は新体操を始めました。いつまでも子どもたちが憧れる新体操であるため、そして、純粋な気持ちで競技に取り組む子どもたちのためにも、微力ですが被害撲滅を訴えていきたいです」