緊急事態宣言下に東京・銀座のクラブに深夜まで滞在し、自民党を離党した衆院議員3人について、党内で次期衆院選前の復党論が出ている。ただ、「身内に甘い」との批判を招きかねないだけに慎重な意見も根強い。菅首相(党総裁)は世論や党内情勢を見極めながら、難しい判断を迫られそうだ。
「夜の銀座」問題で2月に離党したのは松本純・元国家公安委員長(神奈川1区)と田野瀬太道(奈良3区)、大塚高司(大阪8区)の両氏。それぞれ麻生、石原、竹下派に属していた。
復党論が浮上した背景には、無所属では比例選に重複立候補できず、政見放送が認められないことから、選挙活動が制約されるという事情がある。このため、「元同僚」の当選可能性を高めたいというわけだ。
二階幹事長と麻生副総理兼財務相が17日に国会内で面会した際、3氏の処遇も協議したとみられている。麻生派事務局長だった松本氏は、麻生氏の最側近として知られる。麻生氏は、衆院解散前の復党を模索し、石原派事務総長の森山裕国会対策委員長も復党に前向きな姿勢を示しているという。麻生氏は、水面下で竹下派事務総長の山口泰明選挙対策委員長らにも働きかけている。
党執行部の間では、3人の選挙区に公認候補を立てず、無所属で勝利すれば復党させる案が有力視されてきた。選挙の「みそぎ」を済まさずに党に戻せば、衆院選に悪影響が出るとみているためだ。党幹部は「東京都議選が間近に控える時期に復党話が注目されること自体が最悪だ」とこぼす。