酒提供「客足戻るか」 都内飲食店、期待と不安

新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言が蔓延(まんえん)防止等重点措置に移行する東京都では、感染対策の徹底などを条件に酒類の提供が一部認められることになる。「ようやく外で飲める」「客足は戻るのか」。21日からの緩和を控えた18日、都内の飲食店関係者や利用者には期待と不安が入り交じった。
「常連さんたち、戻ってきてくれるかな」
北区で居酒屋を経営する女性(55)は期待を込める。これまでランチ営業をメインに据えてきたが、「売り上げはコロナ禍前の3分の1以下。居酒屋は酒を出せないと死んだも同然」と苦境を語る。
21日以降は午前11時から午後7時までの間、1グループ2人まで、滞在時間90分以内で飲酒が認められるようになる。JR新橋駅近くで焼き肉店を営む店主(42)は「提供時間がこれではどれほど客足が戻るのか分からない。正直、あまり変わらないのではないか」。
新橋駅近くのイタリア料理店に勤務するピザ職人の男性(44)も「午後7時までという時間では頑張っても客の回転が一回しかない。ほとんど酒は提供できない気がする」と複雑な心境を吐露した。
新宿・歌舞伎町の和食料理屋「ゆいまーる」を経営する佐藤知英子さん(46)は、「ごまかしがいくらでも利いてしまうのではないか」と不満を語った。
利用者の反応もさまざまだ。帰宅途中の文京区の40代男性会社員は「まだワクチンを打っていないし、感染状況が落ち着いたわけでもないので何も変わらない。これからも会食は自粛するつもり」と話す。
埼玉県から買い物に訪れた無職の男性(22)は「東京で酒が飲めるようになるのはうれしい。家族でまた外で飲める日が来るようになれば」と話した。