三重県廃止の「ブラック校則」一部で復活 再びツーブロック禁止

三重県教育委員会が「今年度から廃止した」としていた県内全公立高校の髪形に関する校則について、一部の高校で新たなルールを設ける形で事実上残り、4月以降も頭髪指導が続いていたことが21日、明らかになった。
三重県教委は今月15日、毎日新聞の取材に対し、全日制県立高校全54校の髪形や男女交際、下着の色などに関する校則が2021年度から廃止されたと明らかにしていた。頭の側面を刈り上げ、頭頂部を長めに残す髪形「ツーブロック」についても前年度まで一部の学校の校則では禁止対象だった。
しかし、関係者によると、ある県立工業高校では校則廃止後の4月、ツーブロックで登校した生徒が髪を切るように指導され、短髪に髪形を変えさせられた。また、4月に生徒に配布された髪形を定期的に確認する「頭髪チェックシート」には「ツーブロックは禁止」と明記されていた。
この学校は毎日新聞の取材に「ツーブロックは就職に影響するため、禁止している」と説明している。生徒や保護者からは「生徒には何の説明もなかった」「ツーブロックは爽やかな髪形。どうして就職に影響するのかわからない」といった声が上がっている。
校則廃止後も事実上の髪形制限が残っていることについて、県教委は「奇抜な髪形にする生徒がいるのではないかという懸念があるのかもしれないが、特定の髪形の生徒を特別に指導するのはよくない」と指摘。7月に開催予定の校長会や生徒指導に関わる教師が集まる会議で、各校に説明と是正を求めるとしている。
名古屋大大学院の内田良准教授(教育社会学)は「表向き校則だけ変えても、中身が伴わなければ意味がない。学校が生徒に不利益がないようにと取り組んでいることが、かえって問題を難しくさせている」としている。【朝比奈由佳】