中国当局による人権弾圧を非難する国会決議案が通常国会で採択されなかった内幕を、ジャーナリストの有本香氏が夕刊フジの人気連載「以読制毒」(17日発行)で明かした反響が続いている。東京都議選や次期衆院選を見据えて、自公与党は今後どう動くのか。有本氏が19日朝、これまでの経緯と、今後の展開を語った。
「連載掲載後、私のSNSには数多くのメッセージが届いたが、いつもは多少はある批判が今回はゼロ。『よく発信してくれた』という反応ばかりだ。自民党関係者からも、決議案が採択できず『申し訳ない』『じくじたる思いだ』というニュアンスの連絡が続いている」
有本氏はこう語った。
注目の「以読制毒」で、有本氏は非難決議案への「承認」サインを求めた自民党の下村博文政調会長と古屋圭司元国家公安委員長らと、同党の二階俊博幹事長と林幹雄幹事長代理による応酬を伝えた。都議選での公明党との連携を見据えて、二階氏のサインを制止したのは林氏だという。
この経緯は同席した自民党議員も17日、ネット番組で認めている。
解せないのは、ミャンマー国軍によるクーデターを非難する決議が終盤国会で採択されながら、全野党が賛同した対中決議が見送られた点だ。
有本氏は「対中非難決議が、過剰なまでに時間をかけて調整がされていたなか、ミャンマー非難決議はスッと出てきて瞬く間に採択された。同じ人権問題への非難でありながら、相手によってこれほど差のある対応には違和感が強い。おとなしいミャンマーは簡単に非難し、怖い中国にはダンマリだというのは、卑劣で恥ずべき対応だ。多くのメディアが、この二重基準に沈黙しているのもおかしい」と喝破した。
自民党幹事長室から18日、有本氏に文面が届いたという。
「人権侵害への非難にはやたら時間がかかるのに、私への対応は、随分迅速だと思う(笑)。来週以降、幹事長室に対して何らかのかたちでボールを返していく。その内容は当然、国民の方々に公開していく」