専門家が警鐘「爆発的な感染拡大が進行」 都、緊急時体制を協議

東京都内の新型コロナウイルス感染状況を分析する都モニタリング会議が5日に開かれ、感染者の急増を踏まえ、出席した専門家が「経験したことのない爆発的な感染拡大が進行している。危機感を現実のものとして共有する必要がある」と警鐘を鳴らした。2週間後には新規感染者の7日間平均が1万人を超えるという予測も示されており、都は感染拡大に備えて「緊急時の体制」を取り、患者に対応する方針。
都内では4日に4166人、5日に5042人の新規感染者が確認され、連日過去最多を更新している。都によると、4日時点の新規感染者の7日間平均は3443・3人で、前週比は約178%となった。このペースで感染者が増えれば11日には6129人、18日には1万909人になると予測され、計算上は都民の1000人に1人が毎日感染するという。
4日時点で入院患者は3399人になり、全療養者に占める入院患者の割合は11%に低下している。一方で、自宅療養者は1万4783人と前週から倍増し、自宅で体調が急変する人が相次ぐ恐れもある。
深刻化する状況を受け、都は緊急時の体制で患者に対応する。医療機関の役割を明確にして、宿泊療養のホテル、自宅療養者の支援機関などそれぞれの体制を強化した上で、症状や回復の度合いに応じて患者を移動させることで、重症者や重症化リスクが高い患者が使う病床を確保する。
具体的には都内に約170ある入院重点医療機関を「重症・中等症」「軽症・中等症」に分け、症状が回復したら転院、自宅療養に移行させて病床を空ける。宿泊療養のホテルでは医師の往診体制を整備して患者の体調急変に備え、宿泊療養者へのフォローアップ体制も拡充する。
政府は入院対象を重症者らに絞る方針だったが、都は中等症以上は原則入院させる方針を継続する。血中酸素濃度などを目安とする入院基準は変更せず、医師が診察し個別に判断する。都医師会の猪口正孝副会長は「(入院判断は)幾つかの指標で仕分けできない。医療機関が全身状態や検査で判断する」と語った。
小池百合子知事は「医療資源を最大限活用して医療提供体制の充実を図っていく」と話している。【斎川瞳、竹内麻子】