静岡県も短縮営業と酒類自粛を実施に 「協力金」受給に問い合わせ殺到

新型コロナウイルス感染急拡大で静岡県内の22市町が「蔓延防止等重点措置」対象となり、8日から始まった飲食店などへの時短営業と酒類提供終日自粛の要請。実は11日までは、急遽の開始だったことによる「準備期間」での猶予中で、まだ実施していない店もあるのが実情だ。だが1日3万円以上(中小飲食店の場合)の「協力金」受給対象となるには、12日から完全実施する必要がある。夏休みの書き入れ時だった店舗にとって命綱だが、要件は複雑で、県のコールセンターには問い合わせが殺到している。
「小さな店でも1日3万円もらえるんか」「早く協力金がほしい。申請はいつから?」-。県設置の「営業時間短縮要請コールセンター」(050・5211・6111)は10日、電話がつながりにくい状態が続いた。協力金は、要請を守り切った店舗に支払われる性質上、申請開始は31日の措置期間終了後となる。
問い合わせのほとんどが、居酒屋やおでん店といった小規模飲食店の経営者。10日までの4日間に計約580件あり、県は10日は20回線で対応した。業界組合や各市町の商工会を通じても制度を説明するが、飲食店の加入率は低い。次善の策として10日になって、措置区域内の全飲食店約2万7千店に、一斉にダイレクトメールを発送した。
問い合わせが多い背景には、事業規模などに応じて計算方法が異なっていたりと、制度の複雑さがある。
例えば飲食店の中小事業者は、1日当たり3万~10万円を、要請に応じた日数分受給できる。1日あたりの額は、コロナ禍前の売上高の4割とされるが売り上げがそれ以下でも、下限は3万円となる。ただ対象の12~31日に、要請を守らなかった1日でもあると不支給に。一方で準備期間を合わせた全期間に要請を完全実施すれば、8~31日の24日分が支給される。
県の担当者は、準備期間の意味について「すでに予約や仕入れがあったり、アルバイトのシフト調整もあったりするだろう。そうした猶予期間だ」と説明。12日以降は、人流減少と人同士の接触の抑制による感染防止の実効性を上げるためにも、完全実施を求めている。
県内では協力金は過去、規模は異なるが5~6月の湖西市内の飲食店時短要請の際は、要請終了の約1カ月半後までに128店に支給された。

静岡県設置の「営業時間短縮要請コールセンター」(050・5211・6111)は午前9時~午後5時。詳細は県ホームページにも。

■静岡県での「蔓延防止等重点措置」協力金制度の概要■
◆対象区域=「措置区域」の22市町(静岡、浜松、沼津、熱海、三島、富士宮、伊東、富士、御殿場、下田、裾野、伊豆、伊豆の国の各市と東伊豆、河津、南伊豆、松崎、西伊豆、函南、清水、長泉、小山の各町)
◆条件=感染防止対策ガイドライン順守の上で31日までの全期間、営業時間短縮・酒類提供終日自粛・カラオケ設備終日利用停止の要請に応じること
◆飲食店への支給額(いずれも店舗あたり)
中小企業=最低3万~10万円(1日あたり売上高の4割)×協力日数▽大企業=1日あたり売上減少額の4割×協力日数(上限は20万円か、前々年度までの1日当たり売上高の4割のいずれか低い額)
※8~11日の準備期間を除く。支給申請は期間終了後。大規模店舗などは県ホームページ参照