「バスを手配した。出発の準備をしてほしい」
国際協力機構(JICA)のアフガニスタン人職員らの元に日本政府側から出国準備の連絡があったのは、8月25日のことだった。
翌26日午前7時頃、「集合場所に集まるように」との指示があり、職員らは首都カブール中心部の集合場所に向かった。
だが、バスの出発直後、カブールの国際空港で自爆テロがあり、引き返さざるを得なかった。
日本政府は、大使館やJICAで働くアフガン人職員と家族ら約500人の国外退避を目指して自衛隊の輸送機3機を派遣した。だが、邦人1人を退避させただけで、アフガン人協力者らは取り残されたままだ。
米軍のアフガニスタンからの撤収に合わせ、岸防衛相は近く、隣国パキスタンの首都イスラマバードの空港に待機させている輸送機に撤退を命じる方針だ。
欧米各国や韓国は多くのアフガン人協力者の退避に成功した。退避に向けた準備の遅れが、明暗を分けた。