自民党総裁選が17日告示され、河野太郎行革担当相(58)と、岸田文雄前政調会長(64)、高市早苗前総務相(60)、野田聖子幹事長代行(61)が立候補した。29日の投開票に向けて政策論争が始まったが、国民と国家を守り抜く安全保障政策は特に注目だ。こうしたなか、菅義偉首相が「河野支持」を明言した。重要選挙で連敗しているだけに、「吉」と出るか、「凶」と出るか…。
中国の軍事的覇権拡大は深刻で、総裁選告示日も沖縄県・尖閣諸島周辺に海警局船を侵入させた。北朝鮮は15日、日本海に向けて短距離弾道ミサイル2発を発射し、日本の排他的経済水域(EEZ)内に落下させた。
河野氏は所見発表演説で、「コロナ禍で、国際秩序が分断されようとしている」「価値観を共有する国々と連携して、私たちが大切に思う価値観を守っていく」と語ったが、防衛相経験者らしい具体性はなかった。
岸田氏は「海上保安庁の能力強化や自衛隊との連携強化、ミサイル防衛力の強化、国家安全保障戦略の改定、インテリジェンス機能の充実などに全力で取り組む」などと詳細に語った。
高市氏は「国の究極の使命は、国民の生命と財産、領土・領海・領空・資源、国家の主権と名誉を守り抜くこと」「(中国の)海警法に対応できるよう海上保安庁法の改正に取り組む。敵基地の無力化を可能とするための法制度整備や、防衛関連予算の増額を行う」と強い意欲を見せた。
野田氏は「ICT(情報通信技術)の活用、外交力の強化で、サイバーテロなど国際社会の危機に対応する」などと語った。
共同通信が、国会議員の支持動向を取材したところ、岸田、河野、高市3氏が接戦だという。
混戦模様のなか、菅首相は17日、「新型コロナ対策の継続が極めて大事だ」として、河野氏を支持すると表明した。
菅首相といえば、昨年9月の就任以来、今年3月の千葉県知事選や、4月の衆参3選挙、6月の静岡県知事選、8月の横浜市長選などで、自身や自民党が推した候補がことごとく敗北している。
「史上最低の宰相」と呼ばれた鳩山由紀夫元首相にまで「菅総理、あなたがなぜ選挙に弱いかお分かりですか」とツイッターで揶揄(やゆ)されるほどだ。河野氏の「選挙運」に影響するのか。