送迎バス5歳児死亡の保育園で複数の虐待 逆さづりや頭たたく、暴言

福岡県中間市で7月に倉掛冬生(とうま)ちゃん(当時5歳)が送迎バス内に取り残され熱中症で死亡する事件が起きた同市の私立双葉保育園で、別の複数の園児に対して足を取って逆さにつり上げるなどの虐待にあたる行為があったことが、県と市の特別監査で確認された。県と市は21日、園を運営する社会福祉法人「新星会」に児童福祉法などに基づく改善勧告を出した。
県や市によると、2019年以降、複数の保育士が複数の園児に対し、頭をたたいたり拳でたたいたりする暴行が日常的にあり、21年4月以降は、ある保育士が複数の園児に「好かん」「ばか」などの暴言を発していた。園児を逆さづりにした保育士の行為は冬生ちゃんの事件後にあったという。19年には、ある保育士が園児をバスタオルで巻いた状態でトイレに長時間放置した行為も確認された。
また、県と市の特別監査を前に、ある職員が別の職員に園内の虐待行為を証言しないよう依頼していたことも判明した。
冬生ちゃんの事件を受けた県の保護者アンケートで複数の情報提供があり、県と市は事件とは別に特別監査を実施していた。県と市は、不適切保育の検証と再発防止に向けた取り組みなどを11月22日までに報告するよう園側に求めている。
一方、園側の代理人弁護士は21日、改善勧告に従う姿勢は示しつつも、県と市が指摘する行為は弁護士の聞き取り調査では確認できておらず「納得できない」とも述べた。
子供を通わせている保護者は「園児が職員にたたかれる姿を見たことがある。園は事実を認めた上で再発防止策を講じてほしい」と話した。【奥田伸一、中里顕、光田宗義】