公益のための私財寄付が条件となる紺綬褒章の国への推薦書類を偽造したとして、大阪府枚方市は29日、観光にぎわい部の男性部長(58)を減給10分の1(6カ月)の懲戒処分とした。同市に大阪市北区の一般財団法人が寄付した2億円について、90代の男性代表理事=枚方市在住=が個人的に寄付したように見せかけた。部長と代表理事は知人同士で、市の調べに部長は「寄付への感謝の気持ちを表したかった」と話しているという。推薦書類は一旦は国に提出されたが、偽造の発覚後に取り下げられた。
市人事課によると、財団は2020年11月、観光施設の整備用に2億円を寄付した。部長は代表理事を紺綬褒章に推薦する書類を部下に作成させ、21年3月に府に提出。その際に宛名を代表理事とする領収書も偽造し、写しを添付した。
同年5月に市の内部調査により、領収書の偽造が発覚。市の調べに対し、部長は金銭の授受や第三者の要請などはなかったと説明したという。代表理事は財団設立前の17年にも現金1億円などの寄付をしており、部長は「今回は褒章をもらってほしかった」と話している。部長は財団の理事も務めている。【高橋昌紀】