【独自】住宅火災で2人死亡、室内に灯油まかれた跡…放火容疑で捜査

千葉県旭市で17日早朝、住人の親子とみられる男性2人が死亡する民家火災があり、室内に灯油をまかれた跡が見つかったことが、捜査関係者への取材でわかった。県警は、何者かが火を付けた可能性があるとして、現住建造物等放火容疑などで捜査を始めた。
旭署の発表などによると、火災は17日午前6時30分頃、旭市

三川
(さんがわ) で発生。60歳代の夫婦と、30歳代の息子が暮らす木造2階住宅の一部を焼いた。室内から父親とみられる男性の遺体が見つかり、息子は救出されたが、搬送先の病院で死亡が確認された。母親は逃げ出し、病院でけがの手当てを受けているものの、命に別条はないという。
息子には重い障害があり、ほぼ寝たきりの状態で、自力で逃げるのは困難だった。父親は今年に入って脳卒中を患い、最近はほとんど外出しなかった。母親も体が不自由だったという。県警は母親の回復を待って、出火当時の状況を聞く方針だ。
近所に住む60歳代女性は、舞い上がる煙と女性の叫び声に気付き、現場に駆け付けた。母親は自宅脇の路上にしゃがみ込み、2階を指さして「家族がまだいる」と泣き叫んだという。近所の70歳代男性は「何で死んでしまったのか」と嘆いた。