起訴取り消し社長らに刑事補償決定 東京地裁

生物兵器の製造に転用可能な装置を不正輸出したとして外為法違反(無許可輸出)などの罪に問われ、起訴が取り消された機械製造会社「大川原化工機」(横浜市)の大川原正明社長(72)ら3人について、東京地裁が刑事補償計1130万円を支払う決定をしたことが9日、分かった。決定は7日付。
大川原社長と同社幹部2人は昨年3月、同法違反の疑いで警視庁に逮捕され、その後起訴された。大川原社長と幹部1人は今年2月に保釈されるまで332日間勾留され、起訴取り消し前に体調が悪化し死亡したもう一人の幹部の勾留日数は、240日間に及んだ。
3人とも8月の初公判までに、いずれも起訴が取り消されていた。
決定理由で平出喜一裁判長は「起訴内容について審理が続いた場合、無罪判決を受けるべきと認められる十分な理由がある」と述べ、身柄拘束期間1日につき刑事補償法が定める上限額の1人1万2500円を払うとした。
大川原社長らは9月、捜査当局による違法な逮捕・勾留などで損害を受けたとして国と東京都に慰謝料など計約5億6千万円の国家賠償を求める訴えを東京地裁に起こし、10月に第1回口頭弁論が開かれている。