大阪市北区曽根崎新地1の心療内科クリニックで男女24人が死亡した放火殺人事件で、関与した疑いがある男性患者(61)は、現場クリニックが入る雑居ビルから西へ約3・5キロの民家で1人暮らしだったとみられる。近隣住民によると、男性は自転車で外出する姿が時折目撃されていたが、近所付き合いは少なかったという。
男性の自宅は大阪市西淀川区の淀川沿いの住宅街にある。3階建ての民家には18日午前、大阪府警の捜査員と大阪市消防局の職員らが実況見分に入った。
この自宅では17日午前9時45分ごろ、2階の床の一部が焼ける火災が起きた。近所の30代女性は「窓ガラスが割れるような音がして火事に気づいた。消防隊員が1階の窓から部屋に入り、煙も少し見えた」と語った。クリニックの放火事件はこの約30分後に発生しており、府警が関連を慎重に調べている。
近所の60代女性は事件当日の17日朝、男性が玄関の鍵を触っているのを見たという。「ずっと空き家だったが、この1カ月ぐらいは男性が出入りしていた。自転車で出かける姿をたまに見かけた」と話す。別の80代女性は数日前、「最近引っ越してきたか」と男性に声を掛けたところ、「はい」と応えるだけだった。女性は「素っ気ない感じで、事件に関係するような人には見えなかった」と振り返った。【古川幸奈、松本紫帆】