9年ぶり公邸入居、岸田首相襲う「不吉なジンクス」 安倍氏と菅氏は回避、「幽霊が出る」うわさも

都内の盛り場にクリスマスの賑わいが戻る中、岸田文雄首相が12月11日から首相公邸住まいを始めたことが年末の永田町での格好の話題となっている。野田佳彦元首相以来9年ぶりの入居で、公邸入りを嫌った菅義偉、安倍晋三前元首相への当てつけとの声もあり、その政治的意図がさまざまな憶測を呼んでいるからだ。 旧官邸を改修して現在の公邸が完成したのは小泉純一郎内閣時代の2005年4月。ただ、小泉政権後に相次いで公邸に入居した6人の首相は、いずれも1年前後の「短命政権」に終わった。このため、岸田首相がこの「不吉なジンクス」を打ち破れるかどうかが話題になるのだ。 ■昔から「幽霊が出る」との噂が絶えず 現在の公邸となった旧官邸は、さまざまな政治的大事件の舞台となり、「二・二六事件」などで時の首相らが命を落とした場所でもある。このため、昔から「幽霊が出る」との噂が絶えず、歴代首相が入居をためらう理由ともされてきた。 就任2カ月あまりで入居に踏み切った岸田首相は、「危機管理」を最大の理由とし、負のジンクスや幽霊伝説については、「聞き流す力」で気にする素振りも見せていない。内閣支持率が就任時より上昇していることによる「強気と自信の表れ」(側近)との声も出る。 ただ、年末年始を控え、最大の不安要因であるコロナ新変異種オミクロン株の感染拡大が、日増しに現実味を帯び始めている。国民の不安をあおる感染拡大は内閣支持率低下に直結し、政権の命運も左右しかねない。 それだけに、公邸の不吉なジンクス打破へのカギは、政局運営より当面のコロナ対策の成否にかかっているのが実態だ。このためか、岸田首相は連日、「先手先手の感染防止策」の打ち出しに躍起となっている。 岸田首相は、臨時国会での予算委審議を控えた週末の12月11日に、官邸に隣接する首相公邸に入居した。10月4日の首相就任以降、官邸と約400メートル離れた赤坂の衆院議員宿舎から通勤してきたが、自らの意思で「職住一体」を決断した。 現在の公邸は旧官邸を曳家(ひきや)・改築したもので、小泉政権後半の2005年夏前から供用を開始した。入居の可否は時の首相の意向次第だが、公邸の維持管理には年間約1億6千万円の経費が必要とされ、入居しなかった首相には「税金の無駄遣い」「重大危機にトップが即時対応できない」などの批判が絶えなかった。 現在の公邸になった小泉政権後、第1次政権の安倍晋三、福田康夫、麻生太郎の3氏、続く民主党政権では鳩山由紀夫、菅直人、野田の3氏と、計6人の首相が連続して入居した。しかし、2012年暮れに第2次政権を発足させた安倍氏は、東京・富ケ谷の自宅から、続く菅義偉氏も議員宿舎から官邸に通い、公邸入居を避けた。

都内の盛り場にクリスマスの賑わいが戻る中、岸田文雄首相が12月11日から首相公邸住まいを始めたことが年末の永田町での格好の話題となっている。野田佳彦元首相以来9年ぶりの入居で、公邸入りを嫌った菅義偉、安倍晋三前元首相への当てつけとの声もあり、その政治的意図がさまざまな憶測を呼んでいるからだ。
旧官邸を改修して現在の公邸が完成したのは小泉純一郎内閣時代の2005年4月。ただ、小泉政権後に相次いで公邸に入居した6人の首相は、いずれも1年前後の「短命政権」に終わった。このため、岸田首相がこの「不吉なジンクス」を打ち破れるかどうかが話題になるのだ。
■昔から「幽霊が出る」との噂が絶えず
現在の公邸となった旧官邸は、さまざまな政治的大事件の舞台となり、「二・二六事件」などで時の首相らが命を落とした場所でもある。このため、昔から「幽霊が出る」との噂が絶えず、歴代首相が入居をためらう理由ともされてきた。
就任2カ月あまりで入居に踏み切った岸田首相は、「危機管理」を最大の理由とし、負のジンクスや幽霊伝説については、「聞き流す力」で気にする素振りも見せていない。内閣支持率が就任時より上昇していることによる「強気と自信の表れ」(側近)との声も出る。
ただ、年末年始を控え、最大の不安要因であるコロナ新変異種オミクロン株の感染拡大が、日増しに現実味を帯び始めている。国民の不安をあおる感染拡大は内閣支持率低下に直結し、政権の命運も左右しかねない。
それだけに、公邸の不吉なジンクス打破へのカギは、政局運営より当面のコロナ対策の成否にかかっているのが実態だ。このためか、岸田首相は連日、「先手先手の感染防止策」の打ち出しに躍起となっている。
岸田首相は、臨時国会での予算委審議を控えた週末の12月11日に、官邸に隣接する首相公邸に入居した。10月4日の首相就任以降、官邸と約400メートル離れた赤坂の衆院議員宿舎から通勤してきたが、自らの意思で「職住一体」を決断した。
現在の公邸は旧官邸を曳家(ひきや)・改築したもので、小泉政権後半の2005年夏前から供用を開始した。入居の可否は時の首相の意向次第だが、公邸の維持管理には年間約1億6千万円の経費が必要とされ、入居しなかった首相には「税金の無駄遣い」「重大危機にトップが即時対応できない」などの批判が絶えなかった。
現在の公邸になった小泉政権後、第1次政権の安倍晋三、福田康夫、麻生太郎の3氏、続く民主党政権では鳩山由紀夫、菅直人、野田の3氏と、計6人の首相が連続して入居した。しかし、2012年暮れに第2次政権を発足させた安倍氏は、東京・富ケ谷の自宅から、続く菅義偉氏も議員宿舎から官邸に通い、公邸入居を避けた。