交差点の信号が青に変わる直前や直後に車を急発進させ、対向の直進車よりも先に右折する「茨城ダッシュ」は、対向車との衝突や歩行者をはねるなどの事故を誘発しかねない。茨城県の運転マナーに関する悪い代表例とされる。県警は今月からインターネット上に啓発動画を公開し、茨城ダッシュをやめるよう促している。危険な行為だと警鐘を鳴らす狙いで、違法行為に該当することも改めて伝えている。
県警交通総務課によると、いち早く交差点に進入する茨城ダッシュは、対向する直進車や左折車と衝突する危険をはらむ。さらに、対向車だけに注意が集中し、横断歩道上の歩行者や自転車に気づくのも遅れがちになるという。
動画では、右折時の事故を減らすには歩行者などの有無を確認することを促す。車両右側やフロントガラス両端の柱(ピラー)が死角になることもあるため、注意を払うよう強調。茨城ダッシュをしないよう呼びかけている。
2020年に県内で発生した人身事故のうち、5割以上が交差点やその付近で発生した。信号のある交差点で車と歩行者がぶつかった事故の約8割は、車が右折した際に起きている。
道路交通法は、交差点を右折する際、直進車や左折車の進行を妨害することを禁じている。動画では、茨城ダッシュは「交差点優先車妨害違反」などの交通違反に該当し、反則金を科されることもあると説明する。
県警は、高齢の歩行者向けの動画も公開した。夜間などに自分の存在をドライバーに気づいてもらいやすくなるとして、反射材を身に着けることの重要性を訴えている。
同課によると、手軽に装着できる反射材もある。靴に貼るタイプや衣服のポケットなどに挟んで付けるクリップタイプなどだ。
いずれの動画も、県警と日本損害保険協会が合同で作った。動画投稿サイト「ユーチューブ」の県警公式チャンネルと県警ホームページで視聴できる。